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ツミナガラ...と彼女は謂ふ

31 :玉響 : 03/12/27 15:24 ID:???
たまゆら


胸元に薄紅の
あなたの形ぞ残れり

唇におもはゆき
つやつやの夜(よ)の香(か)は今昔

いたずらに時は流れ
頼りなき花は枯れてゆく

事をなす暇も無くに
水面(みなも)にまたひと雫

水色の玉響(たまゆら)ぞ
何故(なにゆえ)この身に幾度と

一人での淋しきに
また絹を濡らす

あやなきや
あやなきや
想いはまだ遠く

山の端(やまのは)に久方(ひさかた)の

色濃い日は出づる

狭山(さやま)


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